DIALuxで部屋のレイアウトが楽になる!「補助線ツール」の使い方

DIALuxのツールバーにある「補助線ツール」は、照明シミュレーションの作成において、位置の目印となる線を引くツールです。

補助線は、平面図・側面ビュー・正面ビュー表示時に引くことができます。補助線の種類は、直線・多角形・曲線・円・グリッドの計5種類です。

 

このツールを使うと、オブジェクトや部屋のレイアウトが容易になります。
それぞれの使い方について紹介していきます。




 

補助線(直線)

補助線ツールの一番左側にあるアイコンは、直線の補助線です。
ビュー画面にクリックで直線の開始点を決定、そのままマウスを動かし、もう一度クリックすると直線を引き終えることができます。

 

補助線の引き方

①「補助線」をクリック
②補助線の開始点となる位置をクリック
③補助線の終了点となる位置をクリック

または、

①「補助線」をクリック後、左上の編集リストから、開始点と終了点を数値入力することで直線が引けます。引き終えると、上図の横線のように薄いオレンジ色になります。

追加で引く場合は、その都度、①「補助線」をクリック から行ってください。

 

補助線の変更

補助線は、引いた後に位置を変更することが可能です。
開始点または終了点をドラッグすると、その点が移動できます。

左上の編集リストによる数値入力からも変更ができます。

 

補助線の削除

消したい補助線を選択後、

「Deleteキー」を押す
または、
「右クリック」→「削除」を選択

で消せます。

 

補助線の活用方法

例えば上図のように縦と横に補助線を引いたとします。

そこにオブジェクトを挿入し、ドラッグで補助線の交点に近づけると、オブジェクトの原点や頂点が交点にピタッ!とスナップします。

また、オブジェクトの原点・頂点を補助線にスナップさせてから、補助線に沿ってドラッグさせると、補助線上にくっついたまま移動してくれます。

このように、オブジェクトの原点・頂点を補助線の交点や補助線上に動かせるので、数値入力による移動が面倒!(←オブジェクトの数が多いと余計に感じます)という時に補助線を使うと便利です。照明器具も補助線へのスナップが可能です。

また、普通に目印としても使えます。

 

 

補助線へのスナップは、「補助線スナップ」が「ON」の状態で有効となります。
ですので、ここが「ON」(アイコンが水色になった状態)になっていることを確認してください。(補助線ツールすべてに共通します!)

 

補助線セット(多角形)

補助線ツールの左から2番目は「補助線セット」です。多角形を描画できます。

補助セットの引き方

①「補助線セット」をクリック
②一筆書きで多角形を描画します(クリックで点を追加していきます)
③描画を終えたら、右クリックし、「閉じる」または「終了」を選択します。

 

「閉じる」の場合は、開始点と終了点を結びつけます。
「終了」の場合は、そのままの状態になります。

 

補助セットの変更

点の移動:補助セットの点をドラッグ、または編集リストの数値入力
点の追加:補助セットを右クリック→「点の挿入」を選択

点の削除(描画中のみ):「Backspaceキー」を押す または、 「右クリック」→「最後の点を削除」を選択

補助セットの削除:消したい補助線を選択後、「Deleteキー」を押す または、「右クリック」→「削除」を選択

 

[注意]補助線ツールの描画は「戻る」で復活しない

補助線ツールの描画は、構成リストに構成されないので「戻るCtrl+Z」を押しても、元に戻せません。構成リストにある色やオブジェクト、照明などの方が戻ってしまいます。

なので、補助線ツールの中でも、クリックで多角形を作る「補助線セット」は要注意です。

描画中、「Backspaceキー」で点の削除 と 「Deleteキー」で補助セット(描画全体)の削除、どちらもできてしまいます。なので、1つの点を消そうとしたのに、間違って「Deleteキー」を押して全部消してしまったら・・・残念ながら元に戻すことができません。間違って消さないようご注意ください。

 

補助線セットの活用方法① 部屋を一発で多角形に変更する

部屋の面積を、補助線セットで作成した多角形に合わせて変更することができます。しかも一瞬でできるので、多角形の部屋を作成する場合に有効です。

①補助線セットで部屋の面積 (最後は「閉じる」「終了」どちらでもOK) を描き終えたら、「右クリック」→「部屋のジオメトリを編集」を選択

②部屋のジオメトリの一点を多角形にスナップさせたら「右クリック」→「多角形の補助ラインに沿う」を選択

③部屋が多角形にスナップ!「OK」をクリック!

④あっという間に完成!既存の部屋と多角形の辺の数が違っていても、勝手に合わせてくれます

 

○部屋作成時のポイント

部屋の原点位置は元のままになるので、補助線の起点は、部屋の原点に合わせて作ると良いです(上図④参照)

 

補助線セットの活用方法② 押し出しオブジェクトを一発で作成する

多角形のオブジェクトを作成できる「押し出しオブジェクト」も、補助セットの多角形に沿って一発で作成できます。

 

①補助線セットでオブジェクトの面積 (最後は「閉じる」「終了」どちらでもOK) を描き終えたら、オブジェクトタブ→基本形→「押し出しオブジェクト」を挿入

②押し出しオブジェクトのどこか一点を多角形にスナップさせたら「右クリック」→「多角形の補助ラインに沿う」を選択

③押し出しオブジェクトが多角形にスナップ!「OK」をクリックで完了!

 

「部屋のジオメトリ」も「押し出しオブジェクト」も点を追加しながら多角形を作ることができますが、点を増やしながら面積を伸ばしていくような方法です。それに比べて補助線セットは、一筆書きの要領で多角形を作ることができるので、辺の数が多いほど使い勝手が良く感じると思います。ぜひ活用してみてください。

 

 

補助曲線

補助線ツールの左から3番目は「補助曲線」です。曲線を描画できます。

補助曲線の引き方

①「補助曲線」をクリック

②一筆書きで多角形を描画します(クリックで点を追加していきます)

③描画を終えたら、右クリックし、「閉じる」または「終了」を選択します

 

「閉じる」の場合は、開始点と終了点を結びつけます。

「終了」の場合は、そのままの状態になります。

 

補助曲線の変更

点の移動:補助曲線の点をドラッグ、または編集リストの数値入力

ハンドル操作:開始点と終了点のみできます

点の削除(描画中のみ):「Backspaceキー」を押す または、 「右クリック」→「最後の点を削除」を選択

補助曲線の削除:消したい補助線を選択後、「Deleteキー」を押す または、「右クリック」→「削除」を選択

 

[注意1]補助曲線の場合、作成後に「点の追加」はできない

補助曲線は、後から点の追加ができません。増やしたい場合はやり直してください。

 

[注意2]補助線ツールの描画は「戻る」で復活しない

ここでも改めて言わせていただきます(笑)

補助曲線作成中、または作成後に、間違って「Deleteキー」で消してしまっても、元に戻すことができません。ご注意ください。

 

補助曲線の活用方法

活用方法は、補助線・補助セットと同じです。

○オブジェクトや照明などを曲線上にスナップ
○部屋のジオメトリと、押し出しオブジェクトを一発で作成

することができます。

補助曲線は、曲線の部屋・オブジェクトを作成するにとっても有効なツールです!

 

 

補助円

補助線ツールの左から4番目は「補助円」です。正円を描画できます。

 

補助円の引き方

①「補助円」をクリック
②円の中心点となる位置にクリック
③マウスを中心点から離し、円のサイズを決めたら再度クリック

 

補助円の変更

円の移動 : 円の中心点をドラッグ、または編集リストの「中心点」に数値入力
円のサイズ変更 : 円の線をドラッグ、または編集リストの「半径」に数値入力
円の削除 : 消したい円を選択後、「Backspaceキー」を押す  または、  「右クリック」→「削除」を選択

 

補助円の活用方法

補助円もこれまでと同様、

○オブジェクトや照明などを曲線上にスナップ
○部屋のジオメトリと、押し出しオブジェクトを一発で作成

することができます。

ただし、円柱のオブジェクトを作る場合は、「オブジェクトタブ」 → 「基本形」 → 「垂直の円筒」 の方が早く作れると思います。

 

 

補助グリッド

補助線ツールの一番右は「補助グリッド」です。グリッドを描画できます。

 

補助グリッドの引き方

①「補助グリッド」をクリック
②グリッドの起点(原点)となる位置をクリック
③横(X軸)・縦(Y軸)にマウスを移動させグリッド範囲を決めたら、クリックで作成完了

ひとまず、大きさはざっくりでいいので、補助線グリッドを描画します。
その後に、編集リストで位置やピッチを調整しましょう。

 

 

補助グリッドの変更

グリッドの移動:グリッド原点をドラッグ、または編集リストの「原点」に数値入力

グリッドの範囲変更:グリッド両端の青い点をドラッグ、または編集リストの「長さ」に数値入力

グリッドのピッチ変更:グリッド原点の近くにあるグレーの点をドラッグ、または編集リストの「サイズ」に数値入力

グリッドの角度:X軸の末端にある青い点を上下にドラッグ、または編集リストの「角度」に数値入力

グリッドの削除:消したいグリッドを選択後、「Backspaceキー」を押す または、「右クリック」→「削除」を選択

 

補助グリッドの活用方法

補助グリッドは、自分で決めたグリッドに合わせてオブジェクトや照明を配置できます。例えば、上図のように斜めでも簡単に等間隔配置することができます。
斜めの部屋・レイアウトがある照明シミュレーションのプロジェクトに便利です。

※DIALuxに元々備わっているグリッドの表示やピッチの変更についてはこちら

 

最後に (補助線ツール共通の補足)

これまでそれぞれの補助線について説明してきましたが、以下共通の補足説明です。

 

①補助線が選択されなかったら、他の選択許可を「OFF」にする

補助線を引いた後、線をクリックしても選択できない!という時があります。それは選択許可している項目が多いと起こりがちです。そんな時は、補助線選択を「ON」、それ以外を「OFF」にしてから試してください。

 

②補助線にスナップされなかったら、他のスナップ許可を「OFF」にする

最初の注意にて、『補助線スナップを「ON」の状態にしないとスナップしない』とお伝えしましたが、それでもスナップしない時があります。それは、他のスナップが許可になっている影響で、補助線にスナップされにくい状態になっているからです。(オブジェクトや照明の数が多いと起こりやすいです)そんな時は、補助線スナップを「ON」、それ以外を「OFF」にしてから試してください。

 

③補助線は表示・非表示の方法

補助線は非表示にすることができます。ツールバーの右側にある「補助線表示」を「OFF」にしてください。再表示したい場合は「ON」にします。

 

 

④補助線の色を変更する方法

補助線の色は、上図の手順で変更できます。
「スナップ機能」→「スナップオプション」→「色タブ」を選択→「補助ライン」のプルダウンを開き、補助線の色を決定します。

以上、補助線ツールの使い方でした。

 

 

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