DIALuxで間接照明作成の注意点
間接照明(建築化照明)は、照明器具やランプを、人の視線から見えないよう、天井や壁に組み込み、そこからの反射光によって、やわらかな光の演出や、空間の明るさベースを作り出す照明手法です。
今回はDIALuxで、
●天井を照らす間接照明=「コーブ照明」
●壁を照らす間接照明=「コーニス照明」
の作成方法について紹介します。
コーブ照明とコーニス照明の作成方法
上図の照明シミュレーションは、以下のように作成しております。
天井を照らす「コーブ照明」は、
オブジェクトの「梁」を挿入し、壁側に庇と幕板を設置
壁面を照らす「コーニス照明」は、
オブジェクトの「梁」を挿入し、天井を下げる
どちらも間接照明の収まりは、オブジェクトの「梁」を使って作成します。
そして、その収まりに間接照明を挿入して、照明シミュレーションを行います。
3Dビューにすると、以下のようになります。
それでは、照明シミュレーションを見てみましょう。
●「コーブ照明」照明シミュレーション
●「コーニス照明」照明シミュレーション
コーブ照明・コーニス照明における、間接照明の収まりは「梁」を使って作成することで、きれいに照明シミュレーションを仕上げることができます。
【注意】収まりを「梁」ではなく「直方体」で作成した場合
先ほど、間接照明の収まりは「梁」を使いましたが、これをオブジェクトの基本形である「直方体」で作成した場合、シミュレーション結果に違いが起こります。
●「コーブ照明」照明シミュレーション(「直方体」を使用)
●「コーニス照明」照明シミュレーション(「直方体」を使用)
このように「直方体」を使って、間接照明の収まりを作成すると、光がもれてしまいます。
それは、なぜでしょうか。
「梁」を挿入した場合と「直方体」を挿入した場合とで比較してみましょう。
「梁」を挿入すると、
部屋と間接照明の収まりが、一体化 します。
それに対し、
「直方体」を挿入すると、
部屋と間接照明の収まりは、ただ隣接しているだけ となります。
これは、
「梁」は部屋エレメントとして、部屋構成する建物の一部 となり、
「直方体」などの基本形のオブジェクトは、部屋の中にある物 という位置づけになるからです。
この違いが、照明シミュレーションの結果に表れてしまいます!
ですので、間接照明の収まりを作成する場合は「梁」を使って作成しましょう!
※オブジェクトの挿入や編集方法は、DIALux基礎講座にて詳しく学ぶことができます。
DIALuxを使いこなしたいという方は、こちらのページをご覧ください。
以上、「DIALuxで間接照明を作る方法」でした。