DIALUX4.13の照明プロジェクトから魅力的な動画を作成する方法
今回の記事では、DIALUX 4.13で既に完成した照明プロジェクトから、魅力的な動画を制作する方法について詳しく説明します。これは、提案書をより魅力的にし、顧客にプロジェクトを視覚的に伝えるための非常に効果的な手段です。
動画作成は、屋内のシーンでも、屋外のシーンでも行うことができます。
1. 動画作成の開始と基本設定
まず、DIALUXの画面上部にある**「動画を作成」アイコンをクリックします。すると、画面に2つの青い四角**が表示されます。これらは動画の開始点と終了点を表します。
推奨されるのは、平面図ビューに切り替えることです。これにより、2つの青い点と、後で説明する緑色の十字と灰色の円を簡単に見つけることができます。
- 青い四角: 動画の開始点と終了点です。
- 「+」記号: 中間点を追加できます。動画の経路をより詳細に制御するために、必要なだけ追加できます。
- 「-」記号: 追加した点を削除できます。
2. カメラの移動経路を設定する
動画の経路は、これらの青い四角を移動させることで定義します。例えば、動画を特定の角から開始し、別の場所へ移動させたい場合は、それぞれの青い四角を目的の位置にドラッグします。
3. カメラの視点(焦点)を設定する
動画の進行中にカメラがどこを見るべきかを制御するのが、**灰色の円(または球体)**です。
- 灰色の円: カメラが焦点を合わせる方向を示します。この円を移動させることで、カメラが360度どの方向を見るかを指定できます。
- 「Ctrl」キーと灰色の円: 灰色の円を選択した状態でキーボードの**「Ctrl」キーを押しながら円を操作する**と、カメラの視線を上下に調整できます。これにより、建物の軒先や、産業施設の照明器具、美術館の特定の展示物など、上部の詳細を映し出すことが可能になります。
これらの機能を使って、動画が進行するにつれてカメラが異なるエリアに焦点を合わせるように設定できます。例えば、最初は左側を見ていたカメラが、途中で右側に焦点を変更するといった設定が可能です。
4. 動画の出力設定
経路とカメラの視点の設定が完了したら、**「動画を保存」**オプションが表示されます。ここでは、いくつかの重要な設定を行います。
- 動画のサイズ(解像度): 4つのオプションがあります。主なものとしては、640×480ピクセル (NTSC) と 704×536ピクセル (PAL) が挙げられます。より高画質な動画を作成したい場合は、後者のPALオプションが推奨されます。
- 1秒あたりの画像(フレームレート): 23.97、25、30の3つのオプションがあります。30フレーム/秒が推奨されますが、作成時間を短縮したい場合は低いフレームレートを選択することも可能です。
- 動画の長さ(秒数): 動画の総再生時間を指定します。この時間を変更すると、カメラが移動する速度も自動的に調整されます。例えば、40秒に設定すると3m/秒の速度になりますが、20秒に設定すると6.96m/秒に速度が上がります。総移動距離と設定した点の数も表示されます。
5. プレビューと最終的な出力
設定が完了したら、プレビューバーを使って、作成した動画がどのように表示されるかを視覚的に確認できます。これにより、経路や視点に修正が必要ないかを確認することができます。
満足のいくプレビューが得られたら、**「動画を作成」**をクリックします。この際、ビデオコンプレッサーを選択するオプションが表示されます。
- 非圧縮のフルフレーム: 最高品質のオプションです。
- 様々な圧縮オプション: 他にも様々な圧縮形式が選択できます。
動画の品質は、使用しているグラフィックカードやPCの性能に依存することに注意してください。
重要なヒント
- 動画作成は計算完了後に!: 動画を作成する前に、必ずプロジェクトの照明計算が完了していることを確認してください。途中で照明器具などを変更した場合、再度計算を行い、動画も最初から作成し直す必要があるためです。
このガイドが、DIALUXであなたの照明プロジェクトを印象的な動画として表現するのに役立つことを願っています。